疑問符である「?」が頭上に飛び交いそうな程、彼に対する疑問が解けない。

そうしている間にホームルームは終了し、休憩時間になっていた。

「はぁぁ…」

本日2回目の溜め息が長々と吐き出される。

彼に抱いた疑問から、どうしてそのことが気になるのか疑問になり、また、それらを疑問に思うのは何故かといった疑問が脳内を駆け巡り、最終的に混乱を導いた。

いったん落ち着こうと深呼吸をする。そして、疑問の答えは出ずとも、それを頭の中に一時的に整理させた。

…はずだった。

ふいに後ろを振り向いてみると、彼、佐藤星美がちょうど斜め後ろに座っていたのだ。

ちなみに、それぞれの席は出席番号順である。私は最後から2番目の番号であり、窓際の後ろから2番目の席だ。出席番号順に並んでいるので、もちろん、男子は私の右にいる。となれば、番号が最後であろう彼は、私の右斜め後ろの席にいることになる。

一瞬驚く。

窓の外を眺めているらしく、彼の横顔が目に映る。

その瞬間。何とも言えない、今まで感じたことの無いような不思議な感情が、気持ちのすべてを満たした。

そして、それを拒むように、脳内に整理させていたものが溢れてきた。