何故か、引っ掛かったけど
マスターの口調は変わらなかった。
「だいぶ慣れて来たよな?
最初は、どうしようかと思ったけど・・・
千尋を誘って本当に良かったと思ってる!
楽しそうだしね!」
「楽しいです!
それと、もう1つ気になる事が・・・
真由美さん、元気ないとゆうか・・・
何かありました?」
「いいや、大した事じゃないよ。
夫婦には色々あるんだよ」
マスターの顔色が変わったのも
気になったけど、触れずに答える。
「そうですか、なら良いです」
「また、何かあったらいつでも言えよ!」
いつもの笑顔に戻り、真由美さんを呼んだ。
「おーい、片付け終わったかー?」
「あっ、ごめんなさい。
あたし片付けしてなかったです」
千尋がキッチンに行くと、真由美さんは
笑って《大丈夫よ!》の目をした。
でも、マスターには返事をしなかった。