「一人でいれるか?」



「えっ?うん」



突然、あたしの前に仁王立ちをしている豊。



「佐枝子がすぐにこっちに来るけど、時間がねぇから少しの間一人になる。大丈夫か?」



そういうことか……



部屋の中には特攻服を身に纏ったみんながあたしを見つめてる。



これからチータ達のもとへと行くんだな。



そこにあたしは連れて行けない。



だから、ここに一人でいれるかどうか豊は聞いているんだ。



あたしは豊を見上げ、「大丈夫」と頷いた。



「すぐに行く。用意しておけ」と言う豊の言葉に外へ出て行く秀の姿が目に入ったけれど、あたしはみんなを見送る前に豊の腕の中へと収まっていた。