「話してくれるのか?」



祐樹のことっていうか……



家族のことを聞いて欲しかった。



あの頃も誰かに相談したかった。



でも、あたしにはそんなことを話せる人なんていなかった。



「祐樹の家はお父さん、お母さん、祐樹、妹の4人家族だった」



「あぁ」



ここまで話しただけでも過去の記憶が次々に蘇る。



「あたしのとこはママと2人」



「あぁ」



「ママが祐樹のお父さんを奪ったの」



「あぁ」



「ママのせいで祐樹の家族はバラバラになった」