─翌日。


「しゅーちゃん♪部室行こう-!」

「分かったから抱き付くな気色悪い!!」

教室の掃除が終わって早々,壱紀に引っ張られるように秀はF部室へと赴いた。




「あ,鍵かかってる。俺らが一番だね♪」

壱紀は鞄から部室の鍵を出すと鍵穴に入れドアを開けた。

「鍵ってお前が持ってんのか?」

「ううん。部員は皆持ってるよ。集まるのは放課後が多いけど,授業サボって部室で寝る奴とかもいるから,各々好きな時に来れるように鍵は皆持ってるんだ。」

「へぇ凄いな。」

「しゅーちゃんもその内貰うから大丈夫だよ。」


壱紀は部室に入ると椅子に鞄を置いた。

「今日は新作ゲームを持ってきたのだ!!」

「あ,それ知ってる。昨日ニュースでやってた。すげ-行列出来たゲームだろ?」

「ふふん。なんとその行列に俺も並んで買ったんだ!それはそれは長い道のりで‥」

壱紀は小さな武勇伝を語りながらゲームをセットした。



ガチャ。

すると突然部室のドアが開いた。