ザワザワ

少し騒がしくなってくる第6体育館
私と琉稀君は前から大体56列目ぐらいの席に座っていた

するとしばらくしてよく校長先生とかが話をしている台のようなところに私のクラスの担任の先生が話を始めた

先生「これから、第2次試験を開始する。ルールは簡単だ。今から発動されるこのA.I.から逃げ切ればいい。だが、もし逃げきれなければそこで失格だ。つまり殺される。分かったかー?」

逃げきれなければ殺される…

生徒「……………はい」

先生「よし。では最後に、この試験の合格者は30人と限られている。つまり残り30人になるまでこの試験は続く。私からは以上だ。では、第2次試験……………開始。」

先生がそう言った瞬間、私達、つまり生徒達の服装が一気に戦闘服に変わった。

そしてついに
あのA.I.が動きだした。

生徒達の中にはパニックになって叫び出す子もいれば余裕がある子もいた。まぁ、私は勿論パニック状態。

そんなパニック状態の私の目の前で私と同じ様に思考停止状態の子があのA.I.に殺された…

嘘…でしょ…

するとA.I.の燃え盛るような真っ赤な目が私をとらえた

(ु;;;oдo;)ु<ア、私コロサレルワ…

もう駄目だと思って目を瞑ると

あ、あれ?
何もおこらない?

私は恐る恐る目を開けると目の前の状態に絶句した

なんと、さっきのA.I.を止めていたのは琉稀君ではなく、私に殺されると警告してくれたあの小柄な男子だった。

男子「ちっ。危ねぇな。」

私「あ、あ、」

男子「なんだ?日本語もちゃんと喋れねぇのか?」

私「んなわけないでしょー?」

男子「なんだ、喋れるのか」

何なんですかこの子はっ
さっきから失礼にも程があるよっ

私「あ、ありがとうございました。ところであなた誰?」

私が尋ねると小柄な男子は酷く驚いた顔をした

男子「俺の事知らないのか?」

私「うん、当り前じゃん」

すると、小柄な男子は呆れたように教えてくれた

男子「俺はこの学園の生徒会最高位の会長だ。名前は青峰 蓮だ。」

私「つまり、あなたがこの学園で1番偉いの?」

蓮「ああ、そうだが。んで、お前は?」

私「あ、私は水谷葵です」

蓮「水谷…ってお前まさか」

私「なにか?」

蓮「お前はどこまで馬鹿なんだ…水谷と言えばこの学園の初代生徒会最高位の会長だろ」

私「あー、それってお父さんのこと?」

するとさっきまで黙りこくってた琉稀君が慌てた様に叫んだ

琉稀「またA.I.来ましたよっ蓮会長!」

私「ぎゃぁぁぁぁ」

私は耳を劈くような叫び声を上げてそのまま固まってしまった

蓮「ちっまたか」

そんなことをいって蓮会長はA.I.に向き直ると一瞬で粉々にしてしまった…

なんなの、この人強すぎ…

私「蓮会長ってどうやってあのA.I.倒してるの?」

蓮「ぺちゃくちゃぺちゃくちゃ喋りやがって、少しは黙れねぇのか?」

私「そんなに喋ってなくない?!」

蓮「…………………そこは気にするな。」

私「……………┐(´д`)┌で、どうやって倒してるの?」

蓮「俺か?俺はこの銃だが。」

私「なにこれ、かっこよすぎ」

蓮「欲しいか?」

私「うん!欲しい!いいの?」

蓮「あげるわけねぇだろ。」

私「(´-ε-`)ちぇ~」

琉稀「あの〜、そろそろ逃げないと またA.I.来すよ?」

蓮「ああ、そうだな。じゃ、後は自分達でやり遂げろ。俺はそろそろクソ野郎のところへ行かなきゃならない。」

私「え、行っちゃうの?私達死んじゃうよ」

蓮「お前らが死のうが生き残ろうが俺にはなんの被害もない。」

私「そんな言い方ないでしょー?」

蓮「いや、当然のことを言ったまでだが」

私「絶っ対見返してやるっ生き残ってあんたを見返してやるっ覚悟しとけっ」

1人意気込んでいると蓮会長が穏やかな笑顔をうかべた

蓮「それでいい。生き残って俺を見返してみろ。待っててやる」

私「え?」

蓮「ま、無理だと思うがな。じゃ、もし生きてたらまた後で」

琉稀「あ、あの!蓮会長。もし生きてたら…

蓮「俺には仮定の話など必要ない。過去や未来ではなく、今をどう行動すべきか考えろ。」

琉稀「はい…」

私「本当に、行っちゃうの?」

蓮「なんで嘘をつく必要がある?行くに決まっているだろう」

私「そっか…」

蓮「なんだ?なんか文句でもあんのか?」


私「なんかちょっと寂しいなぁって思って。」

すると、蓮会長は少しというか結構顔を赤らめて吐き捨てるように言った

蓮「ちっ期待させるような事言いやがって」

私「??でも、しょうがないよね…じゃあ、生き残るって約束するからまた後でね!」

蓮「ふん、期待はしないが待っててやるよ」

そう言って蓮会長はスッと飛び上がると何処かに行ってしまった

蓮会長がいなくなった後、琉稀君とは別行動していた。

1人はヤバイ1人はヤバイ怖すぎ
なんで琉稀君別行動しよって言い出すかな
こんなかよわい女の子を1人にするなんて…
こうなったら意地でもA.I.倒してやる!

そんなことを思っていると
本当にA.I.に出くわしてしまった

A.I.「…………ターゲット確認。消去します」

私「ふん、やってみなよ」

なんだろう。さっきとは違う、殺される気がしない。

するとA.I.はものすごい勢いで私に突進してきた

私「私の武器ってなに?私も銃がいいな」

すると私の手にはいつの間にか2つの銃が握られていた

私「え、いつの間に。ま、いっか粉々にしてあげるよA.I.さん」

A.I.「貴女に残された道は死ぬだけです」

私「あっそ」

そう言って私はA.I.を撃ち抜いた

A.I.「グガガガ、応援を要求します…」

A.I.が壊れる直前にざっと20体はいるだろうA.I.が一斉に突進してきた

私「何体で来ても結果は変わらないのに」

そう言って私はA.I.達に向かって銃を撃ちまくった。

私「なーんだ、ただの鉄の塊みたいなものじゃんA.I.って」

するとアナウンスが流れた

先生「これで第2次試験を終了する生き残った生徒は第6体育館に集合しろ」


終わったんだ。やった、約束守れたよ蓮会長!