しばらく話を聞いていた白銀たちだが──
「はあ? 俺たちにそれを止めろって?」
「俺には無理だから頼むよ!」
呆れた白銀にすがりつく。
「そんなの軍に頼めよ」
「プログラムミスだけなら言えたけどね!」
半ば投げやりに笑みを浮かべ、肩をすくめた。
「そいつが外に出ちゃって、人のいないとこに誘導して閉じこめるの必死だったんだよ」
もうそれだけで限界、科学者の俺がそれを止めるなんて無理!
「なんだよ、遠隔操作出来ないのか」
「だから、プログラムミスのせいで不具合起こしててこっちの操作が一切、利かないんだってば」
「なんで起動なんかさせたんだよ」
腕組みしつつ溜息混じりに白銀が問いかけた。
「起動させるつもりなんか無かったよ。入力したプログラムのせいで勝手に起動したんだよ」
「しかしだな、俺はそんなもの相手にしたことが無いぞ」
幾度となく危険な目には遭っているが、プロトタイプのロボットなんか見たこともない。