「図体がでかい」

 スパッと言い切られ、二の句が継げない。

「特殊フレームだからそう簡単には破壊できないぞ!」

「止めて欲しいのか、ほしくないのかどっちだよ」

 背後から意気揚々と発したバルパルに白銀は溜息を漏らした。

「止めて欲しいに決まってるだろ!」

「ならば黙っておけ」

 バルパルは腕を組んで威圧的に応えたリャムカに思わず黙る。

 自信満々のガチムチトカゲに逆らわない方が良い。

「渡した電磁シールドである程度の攻撃は防ぐ事が可能だが、連続使用は避けるように」

「入り組んだ所だな」

 ホログラムを見て白銀が眉を寄せる。

「再開発予定の地区で現在は無人らしい」

 装備を調えながらベリルが応えた。

 いざ開発を始めるという段階で市長の汚職が発覚し、今も手つかずの状態である。

「ヘッドセットに記されたマーカーを常に確認し、各々の役割に集中してくれ」

 決行は、今から一時間後だ。


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