それに、ベリルの様子からしてプログラムについても知識がある事が窺える。

「マシンのいる場所の詳細と性能をまとめたものは」

「ああ、ここにある。読んでみたがかなり厄介そうだ」

 白銀がA5サイズほどの薄い端末を手渡すと、ベリルは目で応えてそれを受け取り、表示されている文字と図に視線を移していく。

「ふむ。用意した武器で対応可能なようだ」

「持ってきたのか?」

「常に一定数は積んである」

 端末から目を離すこと無く答えて、再び小さく唸った。

「範囲が狭いな。プロトタイプにしては搭載している武器が強力だ」

「俺も驚いた」

 何せ、小型のプラズマキャノンを積んでるんだからな──人間なら、やや強い反動に扱うのは多少の困難を要するが、こいつにそんなものは関係ない。