それから、桃弥とタオルをこうかんして、いつも首からさげていた。

見るからに男物のデザインであることが嬉しくて、桃弥の香りがするタオルが、好きだった。

クラス公認のカップルで、毎日が本当に楽しくて、幸せだった。

そんな幸せが崩れたのは、桃弥と付き合って1年近くになる、中三の夏だった。