我ながら、口にした言葉が恥ずかしくて、顔が赤く染まるのを感じた。

しばらく、うつむいたまま彼の言葉を待ったが、何も言ってこないので、おそるおそる顔を上げる。

そこにいたのは、確かに琉冬だったのだが、何だか琉冬じゃないみたいだった。

知らないひとりの男の子が、そこにはいた。

なぜだかその時、そう思ったのだ。