琉冬の言いたいことは分かったし、
偉そうにしているけど、、彼の優しさも分かった。

そうしたら、なんだかふいに泣きそうになった。

泣けば、彼はきっと、あたしを優しく抱きしめてくれるのだろう。

でも……。
彼の優しさに甘えたままでいいのだろうか?


そう思うと素直になれず、あたしはワザと明るい声を出した。

「そうだね〜。出来ることなら、やめたいけど。みんな、あたしのこと嫌いみたいだしね。どうしようもないよ。全部、あたしが悪いんだから。」

そう言い切ると、彼は、あたしの心を見透かすように叫んだ。


「まだあいつのことかばうのかよ!」


その言葉が、何でか嬉しくて、また目頭が熱くなったが、あくまで冷静をよそおった。

「なんで?
だってさ、想像してみてよ。ある日急に、大好きな人から冷たくされて、無視されたらさ。つらいでしょ?悲しいでしょ?……でも、」

目を開けて、しっかりと彼を見た。

「大好きは変わらないでしょ?」