「朔…朔の歌きいてると私泣いちゃうけど笑顔にもなるよ…」


!?


『さっくんの歌きくとね!私泣いちゃうけど笑顔にもなるの!』



そ、想…?



そんなわけない。これは彩羽だ。


彼女じゃない。落ち着け。



ダメだ。君との思い出が


頭の中でぐるぐるする。



封じていた記憶の箱が開けられる。



さっくん、さっくん


何度も聞きたかった俺を呼ぶ声が。



あぁ…もうダメだ。


やっぱり俺は……