「怖い思いさせてごめん…」
あれはさすがに怖かったと思う。
「ううん!あのね、遼希が出て行く時に私の目を見てうなずいたでしょ?その時に家に入る前にした約束を思い出したの。だから、出て行くのは何か考えがあるんだって思ったの。だから私、愛里咲ちゃんに言い返せたの。遼希のおかげだよ」
にこやかに望愛が話す。
「よく頑張ったな。嬉しかったよ、望愛が言い返してくれて」
「聞かれてたんだって思うとすごく恥ずかしい…」
えへへと笑う望愛がとても愛おしく思えた。
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