「じゃあ、そろそろ俺の家行くか」 「うん」 そう言うと、俺たちは手を繋いで歩き始めた。 「ねぇ、遼希。さっきの話聞いてたの?」 「さっきの話って何?」 「ほら、遼希がトイレに行ってた時の…」 「ああ、そうだよ。ていうか俺、トイレになんか行ってない。ずっとドアの側で話聞いてた。俺がいなかったら本性を出すって思ったから」 そう、望愛を残して離れたのは本性を出させるための作戦だった。 でも…