「…そうよ。こんな出来損ない、うちの子じゃないわ。だいたい、私たちは子供を1人しか望んでなかったのよ?なのに双子って聞いた時は驚いたわ。私たちは1人しか育てないって決めてたから、下の子の方を施設に入れようとしたの。でも私の両親が許さなくてあんたを引き取ったわ。それで急に現れたと思ったら、育てる人がいなくなったから育てて下さい?ふざけないでよ!いっつもそう!無責任なのよ!引き取ったんだったら最後まで育てなさいよ!急に私たちに押し付けないでよ!」



初めて聞く本音。


やっぱり私なんて生まれてこなきゃよかったの…?


すると、



「は?」



すごく低い声が聞こえた。


私はこの声が遼希のものであることに気付くまで時間がかかった。