えーっと・・・・・・本棚どこだったっけ?


台所がここだから・・・・・・


「あっちか」



キシ、キシと歩みを進める。


とても静かで暗い家だが、寂しさは感じなかった。


まだおばあちゃんが生きていた頃の温かみが残っているような気がした。


いつの間にかカエルの声も聞こえてこなくなった。





本棚のある部屋に着いた。


あの後も整理をしたからかなりゴチャゴチャしている。


「うわー・・・・・・たどり着けるかな」


ものを踏まないように慎重に歩を進める。






すると。



誰かに呼ばれた気がした。






「遼ちゃん」







「・・・・・・おばあちゃん?」