「向日葵、普通に体型いいじゃん!」
両隣でまた違った五月蝿さを演出してくれる親友たち。
こんなんじゃ、地域の方とやらにまた、注意を受けそうだ。
もう何回か食らってるから大人しくなればいいものを、この二人はそのような学習装置を常備してないらしい。
一回目は、横に広がりすぎでお爺ちゃんに怒られた。
二回目は五月蝿いと、洗濯物を干しているお婆ちゃんに怒鳴られた。
三回目は、横に広がりすぎで車の人に窓から叫ばれた。
四回目はまたまた広がりすぎで、自転車に乗った中年の方に舌打ちの上、学校に連絡された。
こんなんで、この二人はまだ学習しない。
絶対に、学校のブラックリストに入ってる。
そんな私の心境を知らずに二人は
「駅~駅~」
「ふっふっふん~」
陽気に鼻歌のようだ。
全く、語尾に音符が付きそうな勢い。
「二人とも、白い線の内側っ」
「まあまあ、気にせず気楽に行こう!」
栄夏、一回車に引かれてこい。
「向日葵は、固いって!」
美結、お前は一度自転車に引かれろ。
緩いスピードで駅前まで来たからだろう。
二人とも、(私も一応)お腹が空いていた。