「ショッピングセンターがいいな」
アイスのお店は、もっと暑くなってから行けばいいでしょ?
次に来るのは……多分栄夏の愚痴だ。
「えー向日葵、アイスのお店は?」
ほーら、やっぱり。
「栄夏、部活帰りに行こ、夏休みの」
「……うんっ」
午前中だけの部活とかの時なんかは特に助かるからね。
美結は隣で喜んでる。
「見たいブティックがあるの! 付き合ってもらってもいい?」
栄夏と私は頷いて、漸く足を右に向けた。
「あ、でもショッピングセンターにもアイスあるよね?」
甘いもの好きな栄夏らしい。
……今度、スイーツ食べ放題のところ誘ってみようかな。
「じゃあ、今日はそこに行こう」
美結は、甘いもの厳禁だったな。
ダイエット……してたよね?
「美結、解禁したの?」
この、沈黙は。
「……してない」
「体重気にしてると生きてて辛いよ」
「栄夏、その体型で言うなあ!」
「食べても太らないんだもん」
「それは、私も羨ましいかも」
「向日葵までっ」