+*星哉side*+
俺は、ただ空しかった。
俺の側にいたいと言ってくれる彼女が愛しかった。
だから、振りきれなかった。
俺の側にいるな、と。
俺もまだまだ子供で、余裕がなかった。
やらなきゃいけないこと。
その次で待つ、一年か二年か分からないけど
とにかく、気の遠くなるような時間の孤独。
そんなものものに勝てるほど、強くなくて。
でも、どうなんだろう?
それが出来たら、本当に相手が好きで
出来なければ、本当に好きな訳じゃない。
そんなこと、ないと思う。
人によって愛情表現は違うし、
どんなことにだって、例えばお礼をするときなんかも
やり方は人それぞれだ。
向日葵の幸せを願う、
だから、さようなら。
そんな結末を決意したのに。
俺は、今日もそれが出来なかった。
やっと、分かり合えたことが嬉しかった……。
それで、戸惑ってしまった。
だって、俺はあの時少なからずショックを受けたから。