一限、二限、三限。
堂々と寝過ごし、
四限、五限、六限を窓の外を見て過ごした。
隣が武田君だから、三限目の終わりに笑いを堪えられた(こらえられた)のでしょうがなく起きたけど。
星哉がいないと……席が空いてると胸が痛いのは私だけ?
集中出来ない……。
学校に来れなくなった星哉は……病室で退屈にしてそうだな。
「じゃあ、この問題を萩本」
あ、因数分解。
これくらいは、分かるわ私だって。
あーあ、早く授業終わらないかな、終わって速く私を病院に行かせてくれないかな。
「正解だな、引っかけだから気を付けてな」
そんなこと、言ってる時間が惜しいんだけど、先生。
今度は隣を見れば、武田君がうつらうつらしている。
そうなっても仕方のないことだよ、だってつまんないし。
あと十五分……。
何て頑張ってみてホームルーム後に走って教室を飛び出した。