+*向日葵side*+
「おはよう!」
四人部屋の名前に書かれた吉岡星哉という名前を
みとめて、
病室に入って一番奥にいる彼に手をあげる。
「おはよう」
朝御飯を食べ終わったばっかりらしい。
看護師さんが軽く頭を下げて、
食器を片付けていく。
もう一度星哉に向き直れば
見た目もあまり変わらなくて
本当に病気なのだろうか、と思ってしまう。
「体調大丈夫?」
「うん、この通り」
「どこかに痺れとかは?」
「大丈夫だって」
「血圧は?」
「平常値だよ」
「教室に入れる?」
「バカにするな!」
だって、聞いておかないと
君は我慢しちゃうから。
言ってもきっと、我慢してるんだろうけど。