行かない?なんて言えない。




疑問文はもっと、緊張しちゃう。
答えがもしNOだったら怖いから。





行こう。って決定事項にしないと。






「緊張する……」







スマホを胸に押し当てて呼吸をした。
声に出したら余計に心臓の高鳴りが分かっちゃった。







この一瞬一瞬だって、
私はこうやって生きていて彼を想っている。







送ったメールのように、
人の思いが形で見えたらどんなに楽かな。
彼の思いが、一ミリでも分かれば、
もう少し、色んなことに翻弄されなくて済むのに。





チャラン。


   



メールの受信音が、胸のすぐそこで鳴って
私の胸を速くさせた。





星哉の名前が画面にポップアップで表示される。





たかが、一通のメール。






一人で何をやってるんだろうとも思うけど
この一瞬さえ、星哉に恋してる。











この事実が何より
嬉しくて、喜ばしくて、愛おしくて
ちょっぴり切ない。






その中には、哀しみや苦しみや後悔だって
必ずあるけれど。








ほら、こうやって気持ちは送れば返ってくる。








「ありがとう! 迎えに来てくれるの?」





 
ここは、格好よく書くしかない。







当たり前じゃん。だって私、彼女だもん。






きっと、三日後見たら卒倒する。
それでも、今だけでも。