｢つまり、星哉は怪我で入院してたってことで、武田君は……今生きてないの？｣
｢ああ。あいつは、俺と入れ替わってたんだ。一週間ごとに｣
今度こそ、信じられなかった。
……入れ替わってたあ！?
｢え？ 何？ どういうこと？｣
｢うーん……信じられる？｣
｢聞かないと分からないけど、まあ｣
｢まあ、向日葵の会っていた優翔は、俺が入ってた時もあったってこと｣
｢間接的に会っていた……みたいな？｣
｢そうそう｣
……ああ。
もしかしたら、私が武田君と上手くいってた時は
全部、星哉なのかもしれない。
｢伝えられてたことがあったんだけど……あのさ、俺が死ぬ間際、引っ張り出されたよね？｣
｢うん、引っ張り出された｣
｢そこに知らないおばさんいなかった？｣
｢あ、いた……｣
｢あの人も同じ経験してるんだ｣
｢同じ経験……というと？｣
｢入れ替わりをして、生き返るというか｣
｢どういうメカニズムで、そんなことになったの？｣
｢簡単に言えないんだけど、俺の体が死ぬときにその中にいた精神の方に死が付属するんだ｣
