あのあと、栄夏に電話を掛けて
家で話を聞いてもらった。
泣きながら言うことの整理がつかない私の話を
栄夏は、口を挟まず黙って聞いてくれた。
相当怒ってくれたようで
どちらかというと私より栄夏が
美結を避けていた。
知らんぷりの美結を見ると、
嫌でも本気なんだなと分かっちゃう……。
武田くんもまた、私から会うことはなく
たまに、話しかけられて答えるくらい。
星哉の症状が気になるけどやっぱり
私はどうも出来ない。
だって、また言って
あんな場所に遭遇したらそれこそ
バカだもん。
平行線の日常が恒常化してた。
そして、もうそれで良かった。