「わ、わ、私も……もらえるなら星哉が欲しい」
なんだ、分かってんじゃんよ。
「そんなんでよけりゃ、くれてやるわ」
「……今までにないキャラ」
ボソッと呟かれた言葉は意外と辛辣。
「俺様でも甘えん坊でもないって?」
「……うん」
なんかちょっとウザくなったから、もう一回キス。
「あ、これ私たちに合うと思って」
可愛い袋を選んできたのがよくよくわかる。
……まあ、俺はそれよりリボンをほどく綺麗な爪に目がいくけど。
「どう思う?」
不安そうなお前に言ってやりたい。
向日葵の選ぶものなら何だって嬉しいんだよ。
好みじゃない服を買ってきても、それがお前が買ったとなれば一番のお気に入りになる。
取り出されたのは、最近流行っているくっつければ形になるストラップ。
「おー、かわいい」
見れば少し色が違う。
これ、深い、いい色してんなあ。
……向日葵、みたいだな。
「向日葵、こっち俺でこっちお前だろ?」
「……やっぱ、分かる?」
ああ、ほんとにこういう感度は似てるんだよな。
「こういうときってさ、困るよな」
俺も笑いながら同じストラップを手に持つ。
同じの、買ってたわ。
「……あ」
何秒かして、どこからとなく向日葵の笑いが弾ける。
「かぶっちゃった……あはは」
お互い買ったのを半分つにして交換して二つともつける。
「これ、向日葵が側にいてくれて安心する」
「……私も」