よく見れば、二つの星は色が少し違った。



片方は、夜空で最高級の輝きを誇る、一番星みたい。


      


もう片方は、黄色と言っても濃い方で、鮮やか。






……向日葵みたい。






自分で思って笑っちゃう。







そういえば、星哉も私も夏生まれ。






星と向日葵。





夏の、星かあ。






「向日葵が憧れそう」





「どうした、向日葵?」





振り返った美結に曖昧な笑みを残しておく。





「あ、私今日はここでお開きでいい?」  





栄夏が時計を見て呟いた。




「お開きの使い方、違くない?」





美結の、いうとおりです。





「じゃあさ、今日はお開きにしよ。丁度いい時間だし」





私の提案に二人は首を縦に振った。





セールの文字がところ狭しと連ねられ、電飾の下で人が行き交う。




「……ここに、星哉と来たかったなあ」





もう、無理なのかな?




外泊とか?






……でも、ダメだな。





無理させたくないし。





近くを楽しそうにカップルが通っていく。






バカかもしれない。





だけど、願ってしまった。




     

彼と、普通の生活が送れる日を。