そんなこと言われたら、抑えられなくなる。
本音は、どんどん膨らんじゃう。
もしかしたら、






もしかしたら……
まだ、やり直せる位置に自分がいて
彼の支えになれているのかもしれない、
そんな戯言を願って信じてしまいそうになるのだ。






あそこで終わったはずの恋が
ここまで続いたことを嬉しく思ってしまっているのは
私だけじゃないと、
そう思っていいんですか?






そして、
私が本音を言っても
受け入れてくれるなんて
そんな夢を、夢見ていいんですか。







「私、星哉が死んでいなくなるなんて嫌なの! 我儘だし叶わないって分かってる、それでも願わずにはいられない」




見開いた彼の目に、泣いている私が映っている。






不恰好だな、と笑えてしまう。





目の前で、彼は静かに私の言葉を聞いてくれていた。







「私は何にも出来ない奴で星哉をきっとこれから支えられない、支えたくても、実質きっと支えにならない」





嫌いになって見限ってもらいたかったのに、
今はこの言葉ひとつで君が離れていってしまわないか
不安でしかたがないよ。






「別れて星哉のいない日々になれなきゃいけないくらい、私は弱いの」







この目の前の相手に
私は、相当惹かれてしまっていた。




いつか、なくなってしまうものだと
思っていたし、分かっていたのに。








言葉を慌ててつがないと、
これ限りな気がした。
これから先に、そんなこと言える気がしなかった、







「ねぇ、だからさ。今のうちに終わりにしたいの、星哉にはここまで引きずらせてしまって、本当今更だと思うけど、ね?」