私がそう聞くと一瞬、シーンと静まり返った。


そして大輝くんはその空気を壊すように声を出した。




「俺は、、、、


俺だったら…後者を選ぶ。」



私が何も言わないと大輝くんは話を続ける。




「大事なのは過去じゃなくて今、自分がいる時間とその先の未来だと思うから。
…だから俺だったら後者を選ぶ。」






「………ただ、それは俺だからその選択をしただけであって、もし、その後悔が自分を変えてしまうほどの後悔だったなら一つ目の選択肢でもいいと思う。
だってそれは人それぞれで、決めるのは自分じゃん?」



大輝くんが話し終わってまたさっきみたいに少し沈黙があったのち私もやっと口を開けた。



「………うん。そうだね!
なんかごめんね?突然んなこと聞いちゃって!!
じゃあ夜遅いしもう切るね?おやすみ!」



私は大輝くんの返事も聞かずに一方的に話すと電話を切ってしまった。


頭がごちゃごちゃ。



今、私がしてること間違ってるのかな?


いや、そんなはずはない…よね?



だって"人それぞれ"そうでしょう?



しかも今更、遅いんだ。


もう私は変わってしまった。




だからこのままでいないと。





私が壊れる。