ああ......私、倒れたのか。
最近寝不足だったもんなぁ。
ぼーっと横になって待っていると先生が戻ってきた。
「ほらよ。座って飲めるか?」
「ありがとうございます...」
起き上がって水の入ったコップを受け取り、ソファの端に座った。
先生は私のすぐ隣に腰掛け、手に持った缶コーヒーをぐびっと飲んだ。
......ち、近い...!
肘がぶつかりそう......。
けっこう大きいソファなのになんですぐ隣に座るんだっ!
「寝不足と貧血だってさ」
「え」
「お前いきなり気失ったから、俺が車で病院まで運んだ」
そ......そうだったのか...。
「ったく。すげぇ心配したからな」
「すみません......」
「医者によれば寝てりゃ治るってさ。よかったな」
「あ、ありがとうございます」
「ちなみにもう11時だからな」
「ええっ!!?」
バッと周りを見渡し目に入ってきた時計は、たしかに11時を示していた。
「ま、まじか......」
「お前んち、いくらかけても繋がらねぇんだもん」
「あ...親は今旅行行ってて、兄はサークルの合宿に行ってるんです」
うわー、家帰っても1人か...やだなぁ。
「そっか。明日連休だもんなぁ」
「はい......」