「......和泉先生」


「ん?」


一応周りに人が多いので小声で言った。






「なんで抱きしめたんですか?」





「っ!?」



すると先生は突然バッと手をひっこめた。


その顔は真っ赤だった。


「なっ...おま......!」


「え?なに?なんですか?」


「こんなところで言うなよっ...」


はああああ、と先生はため息をつきながら両手で顔をおおった。


......え...なにこの反応??


よく見ると耳まで真っ赤だし。


......そんな反応されたらこっちまで照れてくるんだけど...。



「......晴。顔、真っ赤」


「...和泉先生もです」


「............」




少し時間が経ってやっと落ち着いたのか先生は顔を上げた。



「あのさ」


「...は、はい?」


「......悪かったな」