...よし!これでミッション完了!!
すると先生はにこりと笑ってマフラーを受け取った。
「ありがとな。風邪引かなかったみたいで良かったわ」
「あ...はい」
そしてポンポンと頭を撫でられた。
「ぼーっとして集中してなかったのもこれが原因か」
ギクッ!!
「あ、あのっ...返すタイミングがなかなか掴めず...」
「はは、分かったよ」
ううぅ......やっぱりめちゃくちゃ余裕な感じじゃん......。
あんなことやこんなことしといて......。
先生のおうち。
制服にドライヤーをかけている時に、後ろから抱きしめられるように手を掴まれた。
先生の鼓動の音が聞こえてきそうなくらい近付いて、変な汗がダラダラ流れた。
帰り際はマフラーを引っ張られ、先生の胸に飛び込んだ。
耳元にかかる先生の息。
間近で見た真剣な顔。
思い出す度に心臓がバクバクして、ぎゅうっと締め付けられた。
......なんなの。
......なんなの、この気持ち......。