「・・・・・・ん」



「あ、起きました?」




先生がモゾモゾと動いた。



「・・・・・・はる・・・・・・あれ?なんで・・・・・・?」


「玄関で倒れたんですよ。鍵は勝手にポッケあさりました」


「え・・・・・・」


まだ目がトロンとした状態で先生は私を見た。


おしぼりを取りペタ、と額に手を当てた。


さっきよりは下がったけどまだ少し熱い。


「ちょ・・・はる・・・・・・」



「ああ起きないでくださいよ。なんか欲しいものあったら私が用意するんで。とりあえずスポドリどうぞ」


「・・・・・・」


私からスポーツドリンクを受け取ると先生は急にハッとした表情で周りを見渡した。


「なん・・・・・・!今何時だ!?」


「まだ六時ですよ」


「お、おまえっ、帰りが遅いと親御さん心配するんじゃ・・・・・・」


「塾で自習してから帰るって言いました」


「そ・・・・・・そう、か」