・・・・・・自分の心臓の音がうるさい。


意識が遠のいていきそうなくらい、目の前がグルグルしてきた。


先生の声が耳元で響く。



「・・・そんなに緊張するなよ。少し力抜いて」



「う・・・!は、はい・・・」



言われた通り力を抜く。



ふーーー・・・と、長い息が出た。


・・・・・・いつの間にか呼吸を止めていたみたいだ。





「晴」





耳に吐息がかかる。



また背筋がゾクゾクっとした。



すると、耳にツンと先生の唇が触れた。




「ひゃっ!?」


「起きちゃうって。静かに」



そんなこと言われても・・・っ!!



「・・・・・・っ・・・!ふ・・・・・・くっ・・・!」




先生の唇が何度も軽くだけど耳に触れ、敏感なのか私は溶けていくような感覚に陥った。


ゾワゾワッ



頭の中が真っ白になりそうだ。





「せん・・・せぇ」


「ん?」


「さっきから・・・なにしてるんですか・・・?」


「匂い嗅いでる」



・・・匂い?