「・・・・・・え!?なにそれやばくない!?なんなのその男!!」
「だよね・・・・・・やばいよね」
櫻田先生のことを話すと、翠はネイルを塗る手を止めた。
「変態じゃん!イケメンなのに!イケ変じゃん!!」
「うん・・・・・・イケ変?」
「とにかく超やばい!どうする?私がシメようか??」
「いいよいいよ!やめて!」
「まじ私の晴になにしてくれてんだよ〜!!鼻に爪ヤスリつっこみてえ〜!!」
翠は私のためにこうして怒ってくれるとても優しい女の子だ。
けど、そのシメかたはやめよーね・・・・・・。
「てゆーか晴、塾通うんだ?頭良いのに!」
「頭良くないよ。数学の成績がやばいからさ〜。」
「私から見たら神レベルなのになんで!?もしかして、大学っ・・・・・・」
と、そこまで言うと翠は黙ってしまった。
「・・・・・・」
「・・・・・・あっ・・・・・・ご、ごめんね・・・・・・」
気まずそうに上目遣いでチラチラ私を見ながら、再びネイルを塗り始めた。
「えっと・・・・・・あの、私・・・・・・」
「・・・・・・ぷは、そんな気遣わなくていーのに」
「っ!!ううぅ、ごめんんんんん!!!」
ぎゅうと抱きつかれた。
ちょいちょいちょい、髪にネイルつくぞ。
・・・・・・そう、私にはどうしても行きたい大学があった。