そんなこんなでスーパーに到着。
「食べたいものなんでも買っていいわよ?お金は和泉に請求するから!」
私と翠は顔を見合わせた。
「...それは可哀想かも!」
「あ、あの...それはちょっと...」
「ふふ、冗談冗談。和泉の家に泊まらせてもらうわけだしね。全部私持ちよ」
それはそれでなんだか...ううん...。
「「...ごちそうになります」」
「高校生からお金とるわけないじゃない!当たり前なんだからお礼なんていいのよ〜!」
ケラケラ笑う花恋さん。
あ...笑った顔は先生に似てるかも。
「それに今日は若い子とお話ができて癒されたのよ。仕事で相手にするのはプライドの高い人たちばかりだから...」
「そうなんですね」
買い物カートを押す花恋さんは、相変わらずモデルのように綺麗な人だった。
カートもオシャレに見え...ないか。さすがに。
「花恋さんて、仕事なにやってるんですか〜??」
手にお菓子を持った翠が聞く。
こらこら...お菓子は夕飯じゃないでしょ。
「私?私はね......スタイリストやってるの。モデルとかタレントとかのね」
「えっ...ええーー!!そうなんですか!?」
「すっご〜い!!やばいやばい!芸能人に会えまくりなんですね!!」
「じゃあじゃあ、有名人の友達います!?どんな話するんですか!?」
2人で目をキラキラさせて花恋さんを見た。