「おい鳴川!晴にはなにもしてないだろうな...ん?」


足元の先生の存在に気が付いた柚。


「これは...どこかで見たことがあるやつだな」


先生のことは「これ」呼ばわりなのね...。


「きゃ!?」


翠も足元の倒れている先生を踏みそうになり、慌てて立ち止まった。


「なっ...なにこの人!?死んでるの!?」

「死んでねーよ!!」


カッと目を見開く先生。


「きゃあああ生き返ったぁあああ!!」


すると遠くからあの女の人が走ってきた。


「ちょっと和泉〜!ほんとにどっか行くとかひどいじゃない!!探した......え?」


高校生4人に囲まれ倒れている先生を見て、女の人は青ざめた。


「いっ...和泉が高校生にリンチされている!!??」

「ちげーよアホ!!!」





ああ...なんてカオスな状況なんだ......。





とりあえずこれ以上騒ぐとお店の迷惑になるので、私たちはコソコソとお店を出た。