この声は......
ゆっくり振り向くと、やっぱりそこにいたのは......。
「...せん、せい」
「......」
驚いた顔で、無言で私と大河の顔を見比べる先生。
「あっ...ども。ちわーす」
引きつった笑顔で一応挨拶する大河。
「......」
...え?なに?
どうしたの?
しばらく無言の状態が続いたかと思えば、先生は口を開いた。
「......彼氏?」
「違うわああああああ!!!」
「ゴフッ!!」
先生のボディに私のパンチが綺麗に入った。
膝から崩れ落ちる先生。
「きゃあ!!ごめんなさい大丈夫!?ついうっかり!!」
「おま...ついうっかりで的確にみぞおちに拳が入るのかよ...げほっ」
「大丈夫っすか!?ちょっ...だれか救急車ーー!!」
すると「あっ、晴!探したよ〜!!」と翠の声が聞こえてきた。
駆け寄ってきた翠の隣には柚もいる。