ちなみにGWは結局、鳴川くんも含めて4人で遊びにいくことが決まった。
私が悩んでいる様子を翠が気にしてくれて、「はしゃぐ鳴川のあほ面見ればちょっとは気が晴れるんじゃない?」と提案してくれた。
...ごめんね、翠。
なにも話さなくて。
けど......ありがとう。
「すみませーん。携帯ありませんでしたか...」
教室を覗き込むと和泉先生が1人で携帯で電話中だった。
慌てて静かにして、教室の扉の外で通話が終わるのを待った。
先生も大変だな...忙しそうだなぁ。
そりゃそうだよね。
私1人にかまってる暇なんかないだろうし...。
すると楽しそうな笑い声が聞こえた。
「おいマジかよ...ははは。分かった分かった」
仕事の話じゃないみたい。
チラリと中を覗くと子どものような笑顔の先生。
「じゃあ明日、家に泊まるんだな。え...花恋の服?ねーよ。自分で持ってこい」