柚が言っているのはこの間のバスケの話...だろう。
「晴も気をつけるんだぞ。やつは鳴川大河(ナルカワ タイガ)。見た目通り中身もチャラついたアホ金髪男だ。近付くなよ」
「はは...分かった」
「てかさ、晴マジでなにかあったの?...ちょっと変だよ」
翠に真剣な顔で見つめられる。
うぅ...やっぱり翠は気付いてる。
私がいつもと違うこと。
「う...うん。ちょっとね」
けど先生のことを言っていいのか分からない。
まだ付き合っているわけじゃないし...本気の告白かも分からないし。
第一、私は先生のことをどう思っているのか......
こんな状態で返事をするのも失礼だよね。
だからまだ告白の返事もできないでいる。
...まあ返事はいらないって言われたんだけどね。
もしかして先生、私がこんな風に悩むのを想定してああ言ってくれたのかな?