「そんなの、翠が頑張った結果だよ!!よくやった〜!!」
「えへへへ!」
「......君たち、楽しそうだな」
隣の席で柚が冷めた目で見ていた。
「翠。君は化粧や髪よりも勉強に意識を集中した方がいいのではないか?」
「ひっど〜い!!今回は頑張ったんですぅ!柚こそ、もっとカラオケとか行ったほうが音楽の成績上がりますよ〜??」
「......っ、余計なお世話だ!!だいたい音楽の授業など入試では何の役にも...」
「はい、ストップ!」
二人の間に入って止める。
昨日の音楽の授業の時、歌のテストがあったのだが......
柚の歌声は、なんというか......その......
「すっごい音痴だったよね〜!!」
「みっ翠!!」
シー!!
「せめて、独特な歌い方だったって言ってあげないと...!」
「......フォローしてるようでそれもなかなか傷つくんだが」