撮った写真を見てみると、2人ともどこかぎこちないまるで付き合いたてのカップルのようだった。


「...へへ」

「なーに笑ってんの」

「なんでもない」


先生も横でくすりと笑った。


「気持ち悪いやつ」

「うわーひどーい」

「冗談冗談」


ポンポンと頭を撫でられた。


先生の大きな手。


ドキンと心臓がときめく。


その時、午後七時を告げる音楽が辺りに流れた。



「そろそろ帰らないとな」




......この時間が、もっと長く続けばいいのに。


なんか...帰りたくなくなってきちゃった。


周りはカップルだらけだから、先生は安心してもう手を繋ごうとしない。


そのことに急に寂しくなってきた。