するとポンポンと頭を撫でられた。
「ほんと心配したんだからな。もうやめてくれよ」
「はい......」
「よしよし」
優しくナデナデされた。
顔を上げると、にこりと微笑む和泉先生。
また、ドキッと心臓が跳ねた。
「まあ本当は......」
「はい?」
「少し、妬いたんだよ。あの転校生に」
ふいっと顔をそらす先生。
その耳は少し赤い。
「え......柚にですか?」
「......ああ。お前らの仲良さそうな話聞いてたらな。一緒に塾に来た時はマジで驚いたし」
「そ、それは柚の要望だったので...」
すると先生はこちらをじろりと睨んだ。
「『柚』ねぇ......」
えっ。
私なんかやばいこと言っちゃった...?