僕がこうして、超名門校である国立白檀高等学校(びやこうとうがっこう)に合格できたのは、今は亡き母のおかげであった。
幼少期から、塾を習わされ、外で遊ぶことは決して許されなかった。
それどころか、友達さえ作らせてくれず僕の脳は、勉強だけであった。
そんな母だからこそ、今僕が通う白檀高等学校に合格することが、最大の目標の一つであったのだ。
残念ながら、僕が合格した後にどこかへ行ってしまった。
行方不明になってしまった。
それは何故だか知らない。
だが、どこかで「亡くなってしまったのだろう」と冷淡ではあるがそう思い込んでいる。
誘拐か?殺人か?
そんなことを考える暇があれば、「勉強」。
ただ1つである。