「もうー、女の子たち遅いよー?」
例のイケメンが話す。
しかし、私たちは、座れずドアの前で立っていた。
「え、あのぉ、今日って5人やったっけ?」
と聞いたら、男たちはゲラゲラを笑いだした。
は??なんなんこの状況!
おかしくない?
「何言ってんの凜南ちゃん?
てか、可愛いな〜!ここまでやとは想像以上!」
……
「や、だからあとの3人誰?」
「ん、俺らの友達〜。んなことより、座りぃな〜!」
ぐいっ、と引っ張られる腕。
その力は強く、軽く身体は前に進んだ。
「っ!離せよ!!」
反射的に腕をたたき返す。
すると、そいつの表情は…表すなら黒。
とてつもない、ど黒だった。
「あ?おまえさ誤解してんのけ?」
低いボイス。
つい、怖くなってドアへ走り出す。