『未来様!お久し振りですーっ!!』



 大きな目を可愛らしく細め、キャアキャアとはしゃぐアンジェリーナ。群曰く、つくづく彼女とイリスは似ている。リラも加えて“三姉妹”と称しても良いくらいだ。



『久し振り、アンジェリーナ。お風呂に入る間、良ければ話し相手になってくれる?』

『勿論ですーっ!ナタリー、良いでしょう?』

『あらあら、仕方ありませんねぇ……ではお嬢様、お願い致しますね。アンジェリーナ、きちんとお世話して差し上げるのよ?こちらがタオルとお着替えですから、しっかりお渡ししてね。』



 ――入浴中は、アンジェリーナのお陰で退屈せずに済んだ。薔薇の花びらに似せた入浴剤も、見ていて楽しい。群も今頃、自室で入浴しているのだろうか。



『未来様!これ、お着替えです!!聞くところによると、群様が選んだとか……』

『あら、本当?』



 バスタオルに包まれたまま、アンジェリーナが広げて見せてくれている夜着に目をやる。薄い藤色をした、膝上丈のワンピース調。胸元には白いリボンで編み込みがされている。一目見て、とても気に入った。