『君、いくつなの?』

『んー、いくつに見える?当ててみて。』



 とびきりの笑顔を向けてやると、男達は頬を赤らめる。普段マフィアの人間しか見てないから違和感があるのかもしれないけれど、アタシは二度目の失笑をしてしまいそうになった。



『うーん……23!23だろ?』

『いや、色気はあるが案外成人したばかりかも知れないぞ。』

『二人共ハズレ。アタシまだ18よ?そんなに老けて見えた?』



 実年齢を口にすると、二人は飛び出しそうなくらい目玉を剥き出しにした。慣れてるけど、腹は立つ訳で。だって、年相応に見られたことは一度もないのだから。



『こりゃ驚いた!最近の子はこんなに色っぽいのか!!』

『へぇー……なかなか18には見えないな。君、お母さんも美人だろう?会ってみたいな。』



 おいおい熟女趣味かよ。ウチのママはパパにゾッコンだから諦めた方が良いと思うけど。その言葉を呑み込んで、曖昧に笑っておく。すると予想通り、片方がアタシを薄汚れた壁際へと押しやった。

 トンッ、と背中が当たる。二人はニヤニヤしながらアタシを凝視中。最後に笑うのはこっちなのに。まぁ、今の内に思う存分笑っておくと良いわ。