次の日の朝になっても、飯島の決意は変わらなかった。

「おれさあ、ぜったい役者の才能あると思うんだよ」
 昼休みになっても、飯島はずっとこの調子だった。
 もう、うるさくて仕方がない。

「ファンが押し寄せてきたから、どうしよ?」
 飯島の妄想はとまらない。
「好きにしろよ」
 拓海は、パックに入ったコーヒー牛乳を飲み干した。
「好きにしろってなんだよ? お前も入るんだよ」
「はあっ!?」