_それからどのくらい時間が経ったのだろう。



馨が想いを告げて腕を組んだまま二人は喋らなければ微動だにすらしなかった。



水谷も黙ったまま何も言わない。



だがようやく痺れを切らしたのか水谷は手元の梅酒をこぼす勢いで一気に呑み干す。






そして_







俯く馨の顎を無理矢理上げて






その想いに答えるかの様に








深く、永く、甘い口付けをした。





それはまるであたかも最初から毒を含んでいたかの如く二人の口内をゆっくりと溶かしていった。







ゆっくり、ゆっくりと_