誓の隣に並ぶと、そんな質問をしてくる。

「その時はその時。2人で見るんだから、間違った道を歩いてても、綺麗に見えるんじゃない」

私は、すらりと答えを述べた。誓は、ものすごい笑顔で、だよな、と言った。私までつられて、笑顔になる。

「あ、あそこ……」

急に誓が立ち止まる。私も、少し遅れて立ち止まった。

「どうしたの、誓」

「ほら、あそこ。なんだと思う?」

誓の長い腕の先には、少し、いや、かなり古びた看板。そこには、“うどん”と斜めに書かれている。

「うどん屋さんじゃないの?」

「やっぱり?じゃあ行こう!」